続けて「どんな手を使ってでも! なんとしてでも! お金払ってでも!…お金払うの? オレ?」とボケをはさみつつも「満席の景色をほかのキャストさんや監督に見せたい」と意欲。「くやしいな、少しでもロングランにして、口コミしていただき、みなさんに取材していただき、頑張って宣伝活動をしたい。くやしくもありますが観ていただけてうれしいです」と感謝を込めた。
コメディの印象の強いムロだが、今作では白血病に倒れた、血のつながらない娘の命を救うために奔走する主人公・一男として直球に、シリアスな芝居にも挑戦。「コメディとかだと、自分に近づけたり成功例をミックスするんですけど、今回は全部捨てた。頑張ったとも言えないですが、一番苦しい作品でした。苦しいということも、役者をやるとこういうふうに達成感とは違う、『役者やってるな』と思った帰りの日がありました。いつもどんな手段をとっても、人の笑い声をとるというのは違った感触を味わいました」とかみしめた。
また、イベントには“家族”である中学生の娘・ひかり役の中田乃愛、8年前に他界した最愛の妻・江津子の奈緒も出席。ムロはアクリルパネル越しの中田に、しみじみとしながら「(撮影時は)17歳の女の子にさ、髪の毛を全部切らせて、そらせて、それを初めて観たとき、くぅ…ってなったし久々に見たら髪の毛伸びたなっつって…よく頑張ってくれました」とねぎらうと、中田は「私はそんなに…」と割とあっさり。我に返ったムロは「ちょっとした温度差が生まれています!この温度差は親子なので当然です」とあ然。まさかの娘からの反応に「温度差びっくりしちゃった。裏で泣きます…」と肩を落とした。
そして、この日、ひときわ会場を盛り上げていたのはヨーロッパ企画の俳優・本多力。ムロからは“ホンダディ”といじられ、今作にも出演していないにも関わらず、なぜか司会として“脱力系”な進行で参加。「(この作品の)クランクインは12月6日でしょ。僕が子どもが生まれた日なんです。でたかったな〜」とこちらも悔しさを全開にする本多にムロが「なんで(今作に)出てないの?」と確認すると本多は「なんででてないのだし、なんでいるんやろって」と嘆いて笑いを誘った。
舞台あいさつにはそのほか、永野宗典、金井純一監督も登壇した。
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