4月25日から東京、大阪、京都、兵庫の4都府県に3度目の緊急事態宣言が発令され、さらに5月11日までとしていた期限が延長される見通しだ。
昨年4月〜5月の1度目の緊急事態宣言の解除後、全興連に加盟している映画館や演芸場などでは、換気や飛沫の実証実験を行い、国立研究開発法人産業技術総合研究所の調査を経て、複数回のガイドライン改訂を行い、昨年12月1日以降は、感染拡大防止策を十分に講じた上で通常通りの営業を行ってきた。
しかしながら、3度目の緊急事態宣言下の措置として、例えば東京都では、施設規模に応じて休業等を要請する施設に「映画館・プラネタリウム等」 、無観客開催を要請する施設に「劇場、観覧場、演芸場等」を挙げたことで、公開を延期する映画作品や公演中止が相次ぐ事態となった。
こうした休業要請および無観客開催の要請は「実績を考慮に入れていないことは明白であり、施設内での感染リスクに対してではなく、『人流の抑制』に焦点をあてていると推察しております」との見解を示し、「こと映画館の場合、 作品の鑑賞を希望されるお客様が、緊急事態宣言対象外の近県の映画館に移動されることは、むしろ『人流の増加』につながる可能性さえあり、我々の経営基盤をゆるがすのみでなく、『人流の抑制』政策に合致しないことは容易に想定される」と訴える。実際のところ、「今回の緊急事態宣言中の緊急事態宣言下の都府県の近隣では大幅な動員の上昇が見られる」とのことだ。
また、「演芸場が休業要請を無視した」との一部報道に対しては「事実とはことなっており、無観客開催が不可能な演劇場がやむにやまれず、有観客開催をしていたところ、東京都より4月28日に実質上の休業要請である旨の説明があらためて行われ、5月1日より休業を行っております」と釈明した。
同組合では、「当然のことながら、感染防止対策には万全を期し、『全興連作成のガイドラインを再度周知徹底する。』『鑑賞後の速やかなご帰宅をそれぞれの映画館・演芸場でお客様に対し呼びかけを行う。』といった施策にもより注力いたします」としつつ、「一定の制限下の元で緊急事態宣言下でも営業を続ける陳情をして参ります」「他業種に比しても非常に厳しい要請をされている現状の是正も訴えていきたい」としている。
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