ゴジラとキングコングの激突が、コロナ禍の映画業界に大きな業績を打ち立てた。映画『ゴジラvsコング』の全世界興行収入が2億8,540万ドルに到達、米国のオープニング興行収入は4,850万ドルという好記録となったことがわかった。米The Hollywood Reporterなどが報じた。
『ゴジラvsコング』は2021年3月24日より世界38市場で順次公開され、海外の初動興行収入(3月28日まで)は1億2,310万ドルを記録。3月31日に待望の米国公開を迎え、水曜日・木曜日の平日2日間で国内興行収入1,630万ドルを稼ぎ出した。これを受けて、米国の大手業界紙は国内初動記録(4月4日までの5日間)を3,000~4,000万ドルと予測したが、結果は直前予想を軽く上回る4,850万ドル。週末3日間の興行収入は3,220万ドルとなった。
すでに本作は『ワンダーウーマン 1984』(2020)の初動記録どころか、国内累計興収の4,590万ドルさえも上回っており、まもなく『TENET テネット』(2020)の5,790万ドルも超える見込み。コロナ禍の北米興行で初めての1億ドル突破を実現する可能性も出てきている。
また、『ゴジラvsコング』は海外では2度目の週末を迎え、週末興収は7,610万ドル(前週末から39%減)の好記録を維持。海外興行収入の累計額は2億3,690万ドルとなり、『TENET テネット』が24日間かけて超えた2億ドルの壁をわずか12日間で突破した。世界最大手市場である中国の累計興収は1億3,710万ドルで、『GODZILLA ゴジラ』(2014)を抜き、まもなく『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(2019)も超える見込みだ。
本作の優れた記録は、コロナ禍においてスタジオ各社や映画館を十分安堵させるものとなった。レジェンダリー・ピクチャーズのジョシュア・グローデCEOは「このような大作映画の成功は、映画を合理的に公開すれば、観客も劇場体験を求めてくれるのだということを証明しています」とコメント。『ゴジラvsコング』は「この時にふさわしい映画だった」と述べた。米ワーナー・ブラザースの国内配給部門を統括するジェフ・ゴールドスタイン氏も「本当にすさまじい成績。(コロナ禍からの)復活に火をつけた」と評価している。
なお米ワーナー・ブラザースは、本作を劇場公開とともにHBO Maxにて配信している。劇場興行への影響は不明だが、配信開始後4日間の視聴者数はサービス開始以来最高の数字を記録したとのこと(具体的な視聴者数は不明)。作品を愛し、すでに複数回にわたって視聴するユーザーが少なくないことも示唆されている。一方、カナダでは映画館の80%が休業中のため、劇場公開と同時に有料配信がスタート。複数のプラットフォームにて累計300万ドルのセールスを記録している。
映画『ゴジラvsコング』は2021年5月14日(金)に全国公開予定。
▼『ゴジラvsコング』の記事
Sources: The Hollywood Reporter, Deadline, Variety
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