千代(杉咲花)にとって自分の命より大事な生き別れの弟・ヨシヲ(倉悠貴)が第12週「たった一人の弟なんや」より登場している。倉悠貴が演じるヨシヲが本格登場したのは第57話。全115回となる『おちょやん』(NHK総合)のちょうど折り返しとなる回だ。
「生き別れの弟妹」「折り返しでの登場」で思い出されるのが、『なつぞら』(NHK総合)で全156回の内、折り返しの第79話で登場したなつ(広瀬すず)の妹・千遥(清原果耶)である。
千遥を演じた清原果耶は、この役で俳優としての知名度と評価を格段に上げた。『なつぞら』からもうすぐ2年。現在、公開中の映画『花束みたいな恋をした』では物語において極めて重要な役柄を任されており、『おちょやん』の次期朝ドラである『おかえりモネ』(NHK総合)では満を持してヒロインを務める。
ヨシヲを演じる倉悠貴もまた、かつての清原果耶のように、現在、脚光を浴びている。役者デビューしてまだ2年目。ほとんどの視聴者がこのヨシヲを通して倉悠貴を知るからだ。けれど、『なつぞら』の千遥のようなまじりけのない清涼なイメージの役柄とは違い、ヨシヲは第一印象としてはなかなかに前途多難な、“朝ドラ送り”でも高瀬耕造アナウンサーから“ワルヲ”といじられてしまうほどのキャラクターである。
シャツの奥に透けて浮かび上がる、体に掘られた刺青。ヨシヲはヤクザ者と繋がっており、鶴亀株式会社を潰すためのネタを聞き出すために、千代へと近づいたのだった。ヨシヲに姉弟の情は一切ない。金のためならなんでもする。警察に知らせたら、仲間が道頓堀中の芝居小屋に火をつけると、ドスを利かせた声で姉を脅してヨシヲは立ち去っていく。
テルヲ(トータス松本)と同等もしくはそれ以上の悪人となってしまったヨシヲを千代は改心させたいと一平(成田凌)に相談する。それはたった一人の弟のためでもあり、今にも崩れ落ちそうな自分を救うためでもあった。
「もう姉やんの夢物語は聞き飽きた」
「人がどうなろうと、あんたがどうなろうと知ったこっちゃあれいん。人間はな所詮一人なんや」
鋭利な言葉のナイフで実の姉をグサグサ刺していくヨシヲ。さらにヤクザとしての凄み。朝ドラ史上と言っても過言ではない、そのドス黒さを醸し出せる倉悠の演技力はキャリアの若さから考えても素晴らしい。
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