のん(27)が9日、都内で開幕した第33回東京国際映画祭で主演映画「私をくいとめて」(大九明子監督、12月18日公開)が観客賞を受賞したことを受けて、クロージングセレモニー後に開かれた会見に出席した。質疑応答で映画と女優業について、どう思っているかと聞かれると「私、女優のお仕事が大好きで、ここに一生、いたいと思っています」と女優業を一生、貫いていく考えを示した。
のんは「10代の時に、女優がなかったら、何をやっていたんだろうと、ふと考えた時、思い浮かばなかった」と語った。実家の妹に、その疑問を投げかけたところ「その辺で野たれ死んでいると思う」と答えが返ってきたという。のんは、笑いながら「あぁ、良かった、良かったと道があった…と思って、ふに落ちてしまって。これ(女優は)生きるすべだと思った。大好きで(女優として)生きていこうと思っていたんですけど、ここしかなかったんだという気持ちが高まりました」と、妹からのひと言で女優業への思いを、さらに高めたと語った。
受賞後のスピーチ、会見の第一声ともに「何年かぶりの主演で呼んで頂き、心から喜びで、喜びでいっぱい」と大九監督への感謝と、映画への特別な思いを吐露した。その映画については「主演映画というのは、特別だと思うんですけど。まずたくさんシーンがあって、たくさんセリフがあって、ず~っと演技をしていられるのが至福、幸せだなって思っています」と、まず主演映画が特別であることを強調した。
その上で「映画は…映像の作品作り全般になりますけど、本当にたくさんの人が集まって技術、脳みそを持って、その中に私もその一員になって、監督の演出にどう返していくかを、一点集中で、たくさんの人の指向が同じ所に向かっていくという感覚が、本当にたまらない」と、独特の言い回しで映像作りの面白さを説明した。
さらに主演について「主演だと、ずっといられるので…メチャメチャくたびれるし、その分、今日どうなったのかと落ち込むことがあるんですけど、みんなで『これ、絶対にいいシーンだったよね』と手応えがあると、こんなうれしいことはないという感じで幸せな気持ちになる。そこが私にとって、映画の特別なところだと思いますね」と満面の笑みを浮かべた。
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